今回、またもや薮医者に気をつけろ、
を報告します。
最近つくづく思う事は、一般患者さんに
医学知識が乏しい事を逆手に取り、
杜撰な診断治療を紹介する
一部の悪質な医師が跋扈している事です。
いつの時代にもインチキ医療、薮医者の
存在は世界中あります。😫
あなたのすぐ近くにもいます、、
当院が所在するS並区内、近距離圏の
トンデモ クリニックの話。
他施設クリニックで胃カメラ、
大腸カメラ検査の経験が一度もない
患者さんであるがその患者さんに対して
カプセル内視鏡を
消化管疾患精密検査として
"1番目"に、これのみを推奨、提案された、、
しかしながら、この患者さんは
困惑し不審に思ったため
当院にセカンドオピニオンを求めて
ご相談に来て下さいました。
同様のご相談を持ち込み、当院近隣の
患者さんが最近増大している為、
今回、適切な
カプセル内視鏡検査について解説します。
胃カメラ、大腸カメラは、今や誰でもイメージがつく胃腸系の二大検査です。
今回特にカプセル内視鏡検査という通常
専門医でも、そうそう頻繁に行わない
"レア"な検査法について解説します。
以下に、正確な大学附属病院などで
公開されているカプセル内視鏡検査適応、
やり方などについてリンクをご覧下さい。
日本消化器内視鏡学会の説明リンク
東京大学附属病院の説明リンク
東邦大附属大橋病院の説明リンク
要約しますと
カプセル内視鏡には小腸用、大腸用、2種類になります。
小腸カプセル内視鏡は小腸に出血、炎症、腫瘍などの異常が疑われる場合に行います。
大腸カプセル内視鏡は大腸に、主に腫瘍やポリープ、出血をきたす責任病変がないかを
確認する目的で行います。
大腸カプセル内視鏡において
現在保険適応となっているのは、
「大腸内視鏡検査を実施したが、腹腔内の癒着等により盲腸まで到達できなかった方」もしくは「大腸内視鏡検査が必要だが、腹部手術歴があり癒着が想定される場合など、器質的異常により大腸内視鏡検査が実施困難と判断された方」となっています。
歴史的には保険適応での
小腸カプセル内視鏡が2007登場し、
次に大腸カプセル内視鏡が2014登場しました。
従来、なんらかの貧血、腹部症状、
消化管出血が疑われた為>>
胃カメラ、大腸カメラを順次施行しても、
原因疾患が特定できない場合にのみ、ついに
小腸カプセル内視鏡検査を検討する、
という手順がガイドラインとして存在します。
Step1
患者さんからの主訴"下血"が相談内容とします。
食道、胃、十二指腸、小腸、
大腸(総称、消化管となります)のどこからか
.なんらかの出血が起きたと推定されます。
食道、胃、十二指腸を上部消化管、
大腸を下部消化管として2つのグループに
大別します。
全消化管出血の6-7割は上部消化管から、
残りの3-4割が下部消化管からという
統計データがあります。
小腸出血を含める小腸由来疾患は
全体の4%以下となります。
Step2 消化器系専門医師は、問診中、
患者さんの下血の色調を質問して、
どこからの出血なのか推測していきます。
コールタールのようなどす黒いものならば、
上部消化管由来の病変を疑い、
真っ赤な赤いものならば、
下部消化管から、を疑います。
事前確率を勘案しながら、専門医たちは
上部消化管内視鏡(胃カメラ).あるいは
下部消化管内視鏡(大腸カメラ)を実施すべきか、決定します。
Step 3
一般論としてこれら二大内視鏡検査
(胃カメラ、大腸カメラ)を施行してもなお、
原因が発見されない場合、
カプセル内視鏡が検討されます。
さて、
今一度申し上げます、、
大腸カプセル内視鏡検査の保険診療適応ですが、上述のように
大腸内視鏡検査を実施したが、腹腔内の癒着等により盲腸まで到達できなかった方」もしくは「大腸内視鏡検査が必要だが、腹部手術歴があり癒着が想定される場合など、器質的異常により大腸内視鏡検査が実施困難と判断された方」となっています。
もしも貴方がなんらかの腹部手術を一度もしておらず、一度も過去大腸内視鏡検査の経験がない場合、大腸カプセル内視鏡の検査適応は原則ありません。
"カプセル内視鏡の方が通常の
胃カメラ、大腸カメラより楽ですよ"を
理由に最初から推奨してきた
医師ならば、全くの医療知識不足です。
"楽だから、そうしましょう"は全く理由に
なりません。
このような医師からの説明は全くの間違い
となります。
あるいは、またもや医学情報が少ない
一般の患者さんたちを欺き営利誘導している
と考えます。
保険診療点数の"点"とは10円の換算となります。
健康保険証をお持ちの方は、図
の点数は保険なし10割負担の場合であり、
各自の所属カテゴリーにより
自己負担額は、一割、三割となります。
次にカプセル内視鏡の
デメリットをお話します。
①カプセルが比較的大きく、飲み込めない場合があります。
②ファイバースコープならば、医師の判断で、自在に、ファイバー先端を動かすことが可能です。スコープ先端から、送気し、腸管内を拡張させ、胃、大腸の皺と皺の間に
隠れた病変を発見しやすくできます。
更にスコープ先端からジェット洗浄水を
放水可能な為、消化管内の汚れを吹き飛ばし、
そこに隠れた病変をも確認可能です。
残念ながらカプセルのみでは自走能力がなく、
自由なアングルにも動かず、単純に消化管の動きに流されていくのみであり、送気、送水、同様の機能がありませんから、病変の見落とし率が相対的に高い。
③ファイバースコープならば、
胃、大腸で異常粘膜を発見したら、
即時に、生検といわれる粘膜採取が可能であります。出血や、ポリープが発見された場合にも
即時に止血治療、ポリープ切除摘出が可能。
しかしながら、
カプセル内視鏡には、そうした
従来ファイバースコープと同じ即時機能は
果たせません。病変が見つかったとしても
後日に再び、なんらかの形で
内視鏡検査治療が必要となります。
以前にもお伝えしましたが、胃バリウム検査をして異常陰影が見つかったら、結局再度
後日に胃カメラをしなくてはなりません。
非効率であり、時間、及び経済負担が
大きい。それならば、胃カメラを最初から
した方がコスパは優れています。
これと同じ事がカプセル内視鏡検査には
起こりえます。
つまり、カプセル内視鏡は、万能ではない。
総合的には依然として胃カメラ、大腸カメラ機能とは同等ではなく、
検査優先順位1位にはなりません。
通常は、
胃カメラ、大腸カメラを原則として
第一検査として計画し、上記の二大検査をしても原因がわからず、小腸疾患など稀ながら、
依然として疑われたならば、
カプセル内視鏡を検討する、が
胃腸科、消化器科の専門医たちの
常識ある手続きとなります。
<まとめ>
胃カメラ、大腸カメラも実施していない
にもかかわらず、いきなり最初から
"カプセル内視鏡をしましょう"という
医師の提案、誘導を疑え!
この場合は、内視鏡知識、技量が低い、
あるいは営利目的の薮医師の
トンデモ アドバイスです。
大学附属病院や基幹急性期病院の
専門医、そうした臨床医経験がある
クリニックの医師ならば、
こんな検査手続き、誘導は絶対に
ありえません。
同業の医師が、自身が患者として診察を
受ける場合、こんな出鱈目な説明する
消化器担当医師に出会ったら、すぐに
そこを立ち去るでしょう。
大腸カプセル内視鏡検査保険適応には、
厳格な規定があります。
あらゆる検査にはメリット デメリットが
あり、それらについて担当医は
充分に説明しなければなりません。
デタラメなクリニックの
デタラメな医師に惑わされる患者さんの
身にもなってみろ、!!?
キチンと正式な修行訓練を受けてきたはずの
専門医、であることをアピールするも
とんでもない営利誘導が目的の薮医師もいます。
もはや同業消化器系医師たちへの面汚し!
専門医資格とかは
全て返上して、出身大学医局に戻り、
研修医として一から、
再度勉強しなおしてこい!
もう一度、診断学、胃内視鏡、
大腸内視鏡操作法を学んできなさい!
貴方の事だよ、わかっているのか??😡
どうぞ、"いきなり"カプセル内視鏡を
推してくる薮医師に注意してください。
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