内視鏡検査法
Endoscopy
経鼻式内視鏡
従来、昭和、平成の長きにわたり使用されてきた内視鏡は直径約1cmほどの
太く、硬い構造が災いし、患者様の食道入口部に到達する以前に、
舌根部が圧迫され、おえ~~ゲフゲフ、!!という嘔吐反射が出現するのが
日常ありふれた風景でした。
嘔吐反射とは、人間の生体防御反射であり、自分が意図しない異物を吐き戻すための
重要な機能ですが、内視鏡検査の際、患者にとって大変つらいものでした。
そこで、2000年以降、考案され新規導入されたのは、
鼻の孔を通せる細い約5mm径の内視鏡でした。
当初は、画質が低く、診断に難渋する場面もありましたが、
何世代もバージョンUPを繰り返し、(EV車が当初は評価されなかったが、
何世代もの改善により知名度、その技術が認められたように)現在では、
病院でも健診クリニック施設でも、多数の施設に普及しました。
しかしながら、誤解してはいけないのは、経鼻式内視鏡があれば、それで、もう十分ではありません。経口内視鏡検査治療は、現在でも、必要な場面があります。
癌のより精密な検査診断時や、癌の根治除去治療の時、あるいは、救急医療場面での
大量出血時に対する緊急止血術など、です。
日常で皆さんはスマホで写真を、動画を撮影することは非常に多いのですが、
プロの映画製作者、放送局従事者では、堅牢で大型のビデオカメラを使用したり、
建設、運送業では、小型EV車ではなく、ディーゼルエンジンの大型ダンプトラックを
使っていたりするのと同じことです。
そして一番大事なことは、ハードウェアの性能と共に、それを駆使する医師が、
いかに、上手く操作していくか、で大きく患者様の苦痛は軽減されていきます。
飛行機も、自動車も、完璧に整備されていたとしても、それを操縦するパイロット
が経験が浅く、操作方法を不適切にすれば大事故となることと同じであります。
鎮静剤投与下での胃・大腸検査・治療
今まで経口内視鏡を受けても、経鼻内視鏡でやっても、えずき、や痛み、お腹の張り、
緊張、不安がつらくてもうコリゴリだとなって、内視鏡検査を受けたくない、
という貴方に朗報です。
私は、大学病院勤務時代、麻酔科へ内部出向し、全身麻酔下手術の麻酔管理業務の経験、
IER/ICU救急医療における、人工呼吸器管理の経験があります。
当クリニックでは、鎮静剤という注射剤を使用して、まるで、
”麻酔”がかかったように、うとうととした状態で検査を受けていただく事が可能です。
他のクリニックのHPでは”麻酔”を使用して内視鏡をする、ということが
表記されている場合がありますが、厳密には、”麻酔剤”と”鎮静剤”は違います。
これは、”そば”と”うどん”、”素麺”、と”ラーメン”は似て非なるもの、と同じです。
海外先進国では、当然のように、鎮静剤投与下での内視鏡検査が実施されておりますが、
我が国は皆保険制度下であることも影響しているのか、全ての自治体、全ての
病院、クリニックで鎮静剤投与下で検査対応をしてもらえない現状があります。
当クリニックでは、私が修業した専門内視鏡施設のメソッドと同様に、
各種の生体監視モニター、リカバリーブース(休憩室)を用意し、
万が一の副反応、合併症出現時にも、急性期基幹病院:救命救急医療時代に
培った気管挿管を含めた、蘇生技術力で安全性を確保しております。
経口、経鼻両方の検査を行っても辛かった方は、どうぞ、お気軽にご相談ください。
予防医学検診での同日ダブル内視鏡
当クリニックでは、予防医学健診部門において、
同日に、上部下部ダブルでの内視鏡(胃・大腸検査)を実施可能にします。
手順として、胃の内視鏡を>次いで大腸内視鏡を行う方法です。
長年これらの検査方法を行っております、患者様の体に負担が
かかることはありません。現代、日夜お忙しくされている方の
時間を無駄にしないように、他施設で少なくとも2日間を要するところを
一日で一気に、休日においても胃癌、大腸がんの検診が可能となります。